内申「3」は真ん中じゃない!内申「4」以上を目指そう

今回は、中学校の内申点について学びます。この記事を読んで、内申オール4以上を目指していきましょう。

※内申の制度は、都道府県や年度によって異なります。この記事ではざっくりと全体感をつかむことを目的としていますので、制度の詳細は各都道府県のHPにてご確認ください。

★この記事を書いた人

  • 塾長のらいむら先生です
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  • 得意なこと…高校入試・大学入試・社会人経験者の公務員試験・株式投資・ダイエット

入試で必須の内申点

内申点は入試に響く重要な数字です。まずはどのように入試に影響するのかを見ていきましょう。

内申点とは

学期末に、学校から通知表をもらいますよね?通知表に書かれた、各教科の1~5の評価のことを評定といい、そのうち高校入試で点数化されるものを内申点といいます。

どの内申点が入試に使われるかは、都道府県や学校によって異なります。例えば次のとおりです。

  • 1年~3年の各学年の評定を使う
  • 3年の評定のみを使う
  • 1年~3年の各学年の評定を使い、3年時の内申点のみ2倍
  • 1年~3年の各学年の評定を使い、技能教科は点数2倍

1年生の内申点が入試で使われる都道府県も多いため、「1年生のうちから入試は始まっています」なんて言われることもしばしばです。

内申点は入試で何点分?

おおまかな目安としては次のとおりです。

  • ふつうの高校 ⇒ 40%
  • 進学校(偏差値60以上) ⇒ 30%

ふつうの高校では、内申点が約40%を占めます。受験当日を迎えるまでに1/3以上は点数が決まっていると考えると、けっこう大きいですよね。内申点が良い生徒がふつうの高校を受ける場合、半分は合格が決まっているようなものです。ふつうの高校では、内申点以外の特別活動の記録(部活動で県大会出場、等)を点数化するところも多くあります。

また、内申点によって受験前に「隠れグループ分け」がなされ、一定の内申点を超えたグループにいる生徒から優先的に合格者を決定する等、もはや40%どころじゃない割合で内申点が重要となる地域も存在します。

反対に、進学校では、内申点より入試当日の点数を重視する傾向にあります。内申点の割合は30%程度と低めであり、特別活動の記録を点数化するところも多くありません。そのため、進学校は、内申点の高さと入試当日の点数、その両方が合格に必要となります。

なお、前述のとおり、都道府県によって内申点の配点や計算方法は異なりますので、詳細は各都道府県のHPをチェックしてみてください。

内申「3」は真ん中じゃない

内申「3」が真ん中だと思っている皆さん、「3」は真ん中より下の評価です。ここではその理由を説明します。

なかなか内申「1」にはならない

内申点は1~5の5段階評価ですが、実際には2~5の4段階です。というのも、内申「1」というのは簡単にはつかないからです。テストで10点をとっても、授業態度や提出物次第でまだ「2」の可能性があります。

ちなみに、内申「1」がある生徒は、受験前に、学校から私立の専願受験を強くすすめられます。「公立校は内申点が大事だから、1があったら受からないよ」と、かなりストレートに言われることもあるようです。

内申点は2・3・4・5の4段階

というわけで、内申「1」がつく生徒はほとんどおらず、いても公立高校入試を受けるライバルにはなりませんので、実際の内申点は2~5の4段階で決まることとなりす。そうなると、内申「2」は一番低い評価でかなりヤバいということになります。内申「3」も、真ん中ではなく、真ん中より下の評価です。まずはこの事実を認識しましょう。

内申「3」は真ん中じゃない

ここで少し小話を。

内申「3」は真ん中じゃないよ、という話をするのには理由があります。もちろん、合格のためでもあるのですが、それ以上に、不当に低い目標を設定して欲しくないという想いがあるからです。

何かを始めたとき「周りの人はどれくらいなのかな?」という「平均」が気になるものです。生徒さんたちのテスト勉強でもそれは同じで、急に高い目標を掲げることはしないまでも、「とりあえず平均点くらいはとりたいなぁ」と思うのは、ごくごく自然な感覚です。

この時に、内申「3」が真ん中だと思っていると、すごくもったいないんです。もちろん、現状内申点がオール2の生徒さんだったら、3を目指すことは大きなチャレンジで、非常に意味のあることです。しかし、現状オール3以上の生徒さんが「今回の内申は3だったか。真ん中だし、まずまずかな」と思っちゃうことが、本当にもったいない。いやいや全然真ん中じゃねぇから!あなたは絶対もっとやれるから!できるから!と言ってあげたい

そういう気持ちで、「3」は真ん中じゃないんだよと伝えています。

内申「4」以上をとるには

ここまで読んだあなたは、内申「4」以上をとりたくてウズウズしていることでしょう。ここでは内申点アップのためにすることを説明します。

内申点の決まり方

内申点(評定)は、教科ごとに観点別評価(通知表でA・B・Cがつくやつ)の合計点で決まります。主な観点は次の4つです。

  • 関心・意欲・態度 ⇒授業態度、提出物
  • 思考・判断 ⇒記述する問題
  • 表現・処理 ⇒図や表の問題
  • 知識・理解 ⇒語句の問題

これをさらにまとめると、次の2つとなります。

  • 70% 定期テストの点数
  • 30% 教科担任からの信頼

定期テストの点数が重要であることは言うまでもありません。そして、評価をつける先生たちは人間なので、「この生徒は良く取り組んでいるなぁ」と思わせることができれば、良い内申点がつきやすくなります。先生からの印象が良ければOK!ということです。

具体的には授業態度や提出物ということになりますが、解説を聞きに行ったり、自由記述の欄を毎回ちゃんと埋めたりする等、その先生が喜びそうなことは何かを考え、アピールしてみましょう。「先生の喜びそうなところ探し」をすると、自然と授業の理解度も上がりやすくなりますので、非常におすすめです。

内申「4」のための点数

80を目指しましょう。80点を目指すということは、20点分は捨ててOKということです。確実に点が稼げそうなところから学習を始めていきましょう。

上記のとおり、内申は観点別評価の合計なので、「点数が80点だから必ず内申4になる」というわけではありませんが、高すぎず低すぎず、80点はちょうどよいラインかなと思います。

漢検・英検の効果は?

高校によっては3級以上で「加点する」としているところもあるようですが、実際に何点プラスになるのか等は不明な場合が多く、試験当日の漢字や英語でどれだけとれるかの方が重要となります。

とはいえ、以下の理由から、やっぱり漢検・英検はおすすめです。特に、受験勉強や自主学習のファーストステップに最適です。

  • 漢検・英検(3級)の範囲と入試の範囲がバッチリかぶっている
  • 漢検・英検の勉強はそのまま受験勉強になる
  • 合格すると嬉しいし自信がつく
  • ふつうの学校では合格していると他の生徒と差がつけられる
  • 進学校ではほぼ全員が合格しているため持っていないと不利になる

漢検の学習には「漢字学習ステップ」を使いましょう!問題集編や過去問編も含めて3種類ありますが、ステップ1冊だけでも十分です。3冊とも表紙が似ているので、まちがって買わないように気を付けてください。

まとめ

今回は、中学校の内申点について学びました。どうしても生徒さんは内申のもつパワーを甘く見がちです。受験をしたことがないのだから、ある意味仕方がないのですが、中3になって「内申がこんなに重要だったなんて、、、はじめから言っといてよ!もっと勉強したのに!」と後悔しても遅いです。内申「3」に甘んじることなく、オール4以上を目指していきましょう。