初めてのアルバイトにおすすめ!個別指導塾の塾講師のメリットと仕事内容を元塾長が解説【前編】

こんにちは!らいむら先生です。塾講師は大学生に人気のアルバイトの一つです。塾には大きく集団塾と個別指導塾の2種類がありますが、おすすめは個別指導塾です。今回は以下の内容をご紹介します。

★この記事で分かる事

  • 個別指導塾の塾講師がやること
  • 個別指導塾のアルバイトのメリット
  • 個別指導塾のアルバイトに向いている人・向いていない人

私は大手個別指導塾で8年間働き、講師・教室長・マネージャーと、様々な仕事を経験しました。「個別指導塾の講師に興味がある」人に参考になる内容になっていますので、ぜひ読んでみてください。

個別指導塾のアルバイト

個別指導塾の特徴

はじめに個別指導塾の特徴・概要を紹介します。

個別指導塾とは、先生1人が一度に生徒2〜3人を教える塾です。一度に見る生徒数が少なく、一人ひとりと話すことができるので、生徒と仲良くなりやすく、与えられる影響も大きいといえます。

1回の授業単位は「コマ」と呼ばれることが多く、時間は1コマ70分~120分と塾によって差があります。

集団塾と違い、生徒のレベルでクラスを分けないので、担当する生徒の学力や学校もバラバラです。

通う生徒の学力層

通う生徒は、学校・学年・学力、すべてバラバラです。都会か田舎かによっても異なります。

最も多い、ボリュームゾーンとなる生徒の特徴は、次のとおりです。

  • 中学2~3年生
  • 集団塾ではついていけない、偏差値35~50くらいの生徒
  • 「勉強の仕方」が分からない生徒
  • 自己主張がうまくできない引っ込み思案タイプの生徒

塾講師をやろうと思う人は、勉強ができる方が多いと思います。個別指導塾では、学力レベルが低い生徒や、やる気がない(ように見える)生徒の方が多いので、最初はけっこう驚くかもしれません。

また、「塾講師になって、ハイレベルな解法をガンガン教えたいぜ!」という方には、個別指導塾は向きません。偏差値60以上のハイレベル層の生徒がそもそも少なく、あまり需要がないからです。

バイトの業務内容

メインの仕事は、もちろん生徒に勉強を教えることです。生徒1人の質問対応や問題の解説をしている間に、残りの生徒は問題演習をするような形式で、授業を進める個別指導塾が多いです。

それ以外の仕事はどんなものがあるの?

よくあるものだと次のとおりです。

  • 掃除
  • 授業報告、伝達事項などの作成
  • 電話対応
  • 模擬試験の監督
  • 校門前や駅前のティッシュ配り
  • 研修、会議

この他にも、実際に私が教室長だったとき、アルバイトの講師に次のような業務を任せていました。

  • 生徒の授業計画の作成
  • 生徒と面談をして志望校などの本音を聞き出す
  • 備品や教材などの発注事務
  • 新人講師の研修
  • 新規入塾希望の生徒や保護者の対応
  • 保護者との面談(商談)

「いや、保護者との商談は社員のお前がやれよ!」って言われそうですが、別にサボりたくて任せたわけではないので、ご理解ください。笑

もちろん、これらは一例で、塾によっては「新人講師も授業計画を作成するべし!」とか、「保護者対応は塾長の仕事!講師にはやらせない!」とか、考え方は様々です。

電話対応とか不安すぎる!勉強を教えたいのに…

どうしても嫌なら交渉しましょう!

とはいえ、ちゃんと研修などでレクチャーしてもらえるなら「トライするチャンス」と捉えて、積極的に引き受けた方が良いと私は思います。電話対応や保護者対応は、後々の人生で役立つことしかないです。具体的には就活ですね。電話対応は経験を積めば誰でもできるようになります。考えてみれば、社会人で電話対応ができない人っていないんですよね。だったら早く経験値を貯めた方がいい!

というか、せっかく個別指導塾の塾講師になるのに、ただただ授業だけやっていたのでは、その方がもったいない!集団塾に比べてアルバイトの裁量が広いことが多いので、自分からあれこれ提案してなんでもやらせてもらいましょう。実現するかはともかく、提案は自由だしタダでできます。

自分のために塾を使い倒すくらいでちょうどいい!

個別指導アルバイトのメリット

続いて個別指導塾のアルバイトならではのメリットを紹介します。次のとおりです。

  • 肉体的にラク
  • コミュニケーション力が上がる
  • 生徒の反応を直接見られる
  • 「〇〇先生の授業がいい」
  • 大人と話す練習ができる

◆肉体的にラク

屋外での仕事は、暑さ寒さや雨などでツラさが大きく変動します。また、屋内の飲食店や販売店の店員さんは、立ちっぱなしで大変そうですよね。

これらに比べると、個別指導塾では、授業中は椅子に座ったままなので、肉体的にかなりラクな仕事だといえます。また、相手をするお客さんは中学生が多く、しかも自分は「先生」という立場で接することになります。

店員さんにいちゃもんをつけるクレーマーの相手をすることもなく、比較的穏やかに過ごせるでしょう(たまにすごい子もいますが笑)。

ただし、精神的にラクかと言われると、これは関わり方によりますので回答が難しいところです。個別指導では生徒に深く関わることができるため、影響力が大きい反面、プレッシャーや責任を感じやすくもなります。

かつて1人だけ、すごくまじめな講師で、担当生徒の受験前にストレスで胃に穴が開いた講師がいました。笑

ちょっと極端な例ですが実話です。笑

ここまでじゃないにしても、やっぱり自分が関わった生徒の受験結果がどうなったかは、気になるものなんです。100%全員が第1志望に合格できるというわけでもありませんからね。

だからこそ、受験期は感動することも多いです。やっててよかった~!と思える瞬間です!

◆コミュニケーション力が上がる

個別指導塾の講師は、上手になるにつれコミュニケーション力が上がります。具体的には、聴く力、表情を読む力、説明力の3つです。

集団塾とはどう違うの?

個別指導塾の講師は、生徒と1対1で接するので、集団塾以上に「生徒の分からない部分を見つける力」が必要になります。前述のとおり、個別指導塾の生徒は、あまり学力が高くなく、かつ自己主張が苦手な生徒が多いため、分からないところが分からないし、分からないところを分からないと言えないんですね。

そんな生徒の表情や挙動を注意深く察して、生徒が分かるレベルに翻訳して教えられる講師が、個別指導塾における良い講師です。聴く力、表情を読む力、説明力、上がりそうですよね。

そして同時に、雑談力も鍛えられます。個別指導塾では、完全担当制でなければ、その日バイトに行って初めて、担当する生徒・教科・単元などがわかります。初対面の生徒とも信頼関係を築き、授業中にモチベーションを引き出さなくてはならないため、どれだけ生徒に気持ちよく喋らせられるか(楽しませられるか)が問われます。

また、集団塾の講師に重要な「プレゼン力」「見た目」は、個別指導では不要です。個別指導の場合は話す力や第一印象の派手さよりも、生徒の話を聴く力・引き出す力の方が重要だからです。

人前で話すのが苦手な人は、圧倒的に個別指導塾に向いています!聞き上手・引き出し上手が一番です

もちろん、話すも聴くも両方あったら最強で、対応できる生徒の幅が広がります。ただ、パッと見は地味で話下手な印象の講師でも生徒のファンが多かったりするのは、個別指導塾ならではの面白いところです。

後半へ続く!

ちょっと長くなってしまったので、後半は次の記事で紹介します!お楽しみに!