できる人はやっている!説明文と物語文を読むときに気をつけるたったひとつのこと

勉強しなくても点がとれる教科って何?と聞くと、多くの生徒が「国語!(現代文)」と答えます。理由は次のとおり。

  • 英語みたいに単語を暗記しなくていい
  • 漢字は読みならだいたいイケる
  • 数学みたいにわけわかんない数字や記号を使わなくていい
  • 答えが文章の中に書いてある

確かに全部その通りですね!

でも、実はもう1つ、大きな理由があります。

それは問題のパターンが説明文と物語文の2つしかないということです。

国語ができる生徒さんは、このことが感覚的に理解できているんですね。

説明文(評論)と物語文(小説)、それぞれの文章を読むときに気をつけるたったひとつのことを学んで、国語の点数をアップさせましょう!

★この記事はこんな人におすすめ

  • 模試や実力テストの国語でよい点数をとりたい
  • 長い文章になると、何を言っているのかわからなくなる
  • 自分は国語が得意だったので、苦手な人にどう教えたらいいかわからない

 ★この記事を書いた人

  • 塾長のらいむら先生です
  • 国立大教育学部を卒業
  • 大手個別指導塾で1,000人以上の生徒さんを指導
  • 好きなお菓子はたべっこどうぶつ

説明文の特徴

説明文(評論)って何?

説明文とは、筆者に主張(=言いたいこと)があり、その理由や根拠を書いた文章のこと。

さて、あなたは愛の告白の手紙を書いたり、もらったりしたことはありますか?

もし、私があなたのことをすっごく好きだとして、私から次のような手紙が届いたとしたら、どう思うでしょう。

「〇〇さんへ 好きです らいむらより」

「ホントに!?嬉しい!」と感じる人もいれば、「テキトーに言ってるだけじゃない?ホントに好きなのかなぁ?」と感じる人もいるでしょう。文章では表情や声のトーンが分からないので、言いたいことだけドンっと書いても伝わりにくいんですね。

では、次のような手紙だったらどうでしょう。

「〇〇さんへ 誰も見ていないところで実はひっそりと努力している、あなたのがんばり屋さんなところが大好きです 付き合ってください らいむらより」

あなたの何が好きなのかが書かれて、先ほどの手紙よりも想いが伝わってきます。

文章では、理由や根拠があると、言いたいことが伝わりやすい

国語の説明文もこれと同じで、筆者が文章だけで主張を伝えるために、何行も何ページもかけて、ひたすら理由を説明します。

主張は常に一緒

長い説明文になると、話が行ったり来たりして、
わけわかんなくなっちゃうよぅ

そういう生徒さんに意識してほしいのは、どんなに長くなっても、筆者の主張は常に一緒。途中で変わりらないということです。

これを意識しておくだけで、文章の読みやすさや、解答・解説を読んだときの理解度がだいぶちがってきます。

なお、愛の告白の手紙を何ページも書いて送ったら、それはそれで、さすがにヤバい人と思われてしまうかもしれません。笑

愛って難しい…!
それに比べれば、説明文は簡単なのかも(?)

物語文の特徴

物語文(小説)って何?

物語文とは、状況が変わっていく様子を書いた文章のこと。

説明文は、筆者に言いたいことがあって、それを伝えるための理由が書かれた文章でした。

それに対して、物語文には筆者の主張がありません

その代わり、時間・場所・登場人物の気持ちなど、状況がどんどん変化していきます

  • 登場人物の気持ちがどのように変化したか。
  • その結果、どんな行動をとったか。

このような気持ちや行動の変化を文章から推理する、それが物語文です。

物語文の問題例

よくあるのはこんな問題です。

本文中の「Aさんは泣いた」の横に線が引かれていて「なぜ、Aさんは泣いたのですか。ア~エから選びなさい」

Aさんが泣いてしまった理由を、文章を手がかりに答えるわけですね。

苦手な生徒はこのとき自分の経験をもとに答えてしまいがちです。こんな感じに↓

Aさんはきっと感動して泣いたんだよ。僕も感動すると泣いちゃうんだよね~

でもここで聞かれているのは、あなたの気持ちじゃなくて、Aさんの気持ちなんです。だから、なぜAさんが泣いたのか、文章から推理しましょう。感動して泣いたのか。笑いすぎて泣いたのか。悲しくて泣いたのか。

判別できる手がかりが、必ず文章中にあるッ!

物語文には主張がない

説明文とちがって使われる言葉はカンタン、でも、どんどん状況が変化していくのが物語文。

物語文って、全部読んでも、
何言ってるのかよくわからないんだよなぁ

それもそのはず、物語は筆者の主張がありません。初めから言いたいことがない文章を読んでいるんですね。

そのため、得意な生徒さんでも、物語文は全文を読んで答えましょう!

友達が髪形を変えたことにすぐ気づくタイプの生徒さんや、まちがい探しが得意という生徒さんは、だいたい小説が得意です。

細かい変化に対する感受性が豊かということ。スバラシイ!

まとめ 根拠をもって答える

説明文とは

  • 筆者に主張(=言いたいこと)があり、その理由や根拠を書いた文章。
  • どんなに長くなっても、筆者の主張は常に一緒。途中で変わらない。

物語文とは

  • 状況が変わっていく様子を書いた文章。
  • 気持ちや行動の変化を文章から推理する。判別できる手がかりが、必ず文章中にある。

そして、できる人がやっている、説明文と物語文を読むときに気をつけるたったひとつのこととは、ずばり「答えの理由が言えること(または根拠をもって答えられること)です。

国語の点数を伸ばすためには「答えの理由が言えること」が必要です。

なんとなく答えて、なんとなくマルやバツをつけているうちは、なかなか伸びません。

文章中にこう書いてあって、ここでは●●という意味だから、…」と意識して答えるようになってくると、国語の力がぐぐーんと伸びていきます。

そして国語の力が伸びることは、何といっても、
将来自分の力で生きることにつながります

世の中には人をだまそうとする人がいます。

人をだますために、契約書などにち~っちゃい字でわかりにくく書いてある文書を見逃さない!これも立派な国語の力です。

国語の力は、あなた自身や、あなたの大切な人を守るために、必ず役立ちます。

説明文と物語文のちがいが理解できたら、根拠をもって答える練習をしていきましょう。

★おすすめ問題集

国語の問題集は、解説がしっかり載っているものじゃないと、ただ〇と×をつけただけで満足してしまいがちです。中学生にはこちらが問題集がおすすめです。

高校生には田村先生の本がおすすめです。