なぜ「魔女」は女性なのか?【1分解説】

ねぇ、らいむら先生。なんで“魔女”って、みんな女の人なの? “魔男”っていないのかなぁ?

面白い質問だね。「魔女」には人類が歩んできた歴史が詰まっているんだ

魔女の登場

“魔女”という言葉が広まったのは中世ヨーロッパ。

当時の人々は、病気や天災を「悪魔のしわざ」と考えていました。

そして、その悪魔と“契約”した存在こそが魔女とされました。

そんなぁ、悪魔と契約なんてできるわけないじゃん!

当時の人々は本気でそう信じていたんだ。見えない不安の“犯人探し”をしたんだね。

社会が不安定なとき、人は“誰か”を悪者にすることで納得・安心する傾向があります。

第一次世界大戦の敗戦で先の見えなかったナチス・ドイツが、金融業で成功していたユダヤ人を悪者にしたてあげたのは、その最たる例の一つです。

中世においては、不安の矛先が、「魔女」に向けられたのです。

どんな人が「魔女」にされた?

でもどうして女性ばかりが「魔女」にされたんだろう?

それには当時の女性観や宗教観が関係していると考えられます

中世の女性観

中世の女性は、

  • 家庭に入る
  • 子供を出産し育てる
  • 男性に従う
  • 学がない(必要ない)

ことが当然とされていました。

この逆をいく存在は「一人暮らしで子どもがおらず、博識な女性」。

こういった女性は、「魔女」と呼ばれる以前から、肩身の狭い思いをしていたのかもしれません。

魔女を表すドイツ語の「Hexe(へクセ)」には、「境界に身を置く存在」という意味があります。

中世の宗教観

中世は、まだ自然科学が発展しておらず、神や教会がすべてだった時代。

例えば、教会で祈っても治らなかった病が、知識のある女性の薬草で治ってしまったら?

それは、「神への冒涜」として、教会は女性を許せなかったわけです。

えぇ〜!そんなの理不尽すぎるよぉ!

とても理不尽で恐ろしいけれど、中世ではこの「理不尽」が「常識」だったんだ

初期のディズニー映画「白雪姫」や「眠れる森の美女」に出てくる魔女たちは、まさに中世の魔女像を体現した存在であるといえそうです。

「魔女」の終焉

迫害を受けた魔女たちでしたが、

  • 個人の尊厳を重んじる近代的な思想が広まったこと
  • 自然科学の発展

により、魔女狩りは終息していきました。

そして現代では、過去の凄惨な歴史とは打って変わって、魔女は比較的ポジティブな存在として認知されています。

たしかに!『魔女の宅急便』のキキなんて、すっごく前向きだよね!

歴史をもっと深く知りたい人には、宗教とジェンダーの関係を扱った本が役立ちます。

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