「若者のディズニー離れ」ディズニー好きが考えた原因考察

こんにちは!らいむら先生です。

若者のディズニー離れ」「若者のTDR離れ」という、衝撃的なニュースがありました。

えっ、そうなんすか…!?

気になって元ネタを調べてみました。

すると、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドのIR(投資家向け資料)に、以下のグラフがありました。

オリエンタルランドIR資料より引用

年代別の入園者割合は、18~39歳が減り、40歳以上が増えていることがわかります。

「若者のディズニー離れ」、事実やん…!

うーん、人気がなくなってきているのか…?

ディズニー大好きの民としてどこか引っかかる部分があります。

せっかくなので少し調べてみよう!

今回は「若者のディズニー離れ」について考えてみます。

「若者のディズニー離れ」を考察する

「若者のディズニー離れ」はなぜ起きているのか。

SNSなどでは次のような意見があがっていました。

  • 入園料が高い
  • 若年層にお金がない
  • 集客重視から単価重視になっただけ
  • 最近のディズニー映画の質が低い
  • ショーやパレードの縮小
  • アトラクションを楽しむなら他がある
  • コスパの良い他の娯楽が増えた
  • パーク内の立ち回りが複雑で慣れた人しか楽しめない
  • シンプルに少子化
  • 海外客のマナーが悪い
  • 東京暑すぎ

なるほど。

これらを踏まえて、自分なりに深堀して考えてみることにします。

若年層にお金がない?→YES

コロナ禍を経て、日本にも物価高騰の波がやってきています。

かつて「失われた30年」と言われ、デフレ大国だった日本。

今では晴れて(?)インフレ国家の仲間入りです。

物価が上がっても、賃金もいっしょに上がれば問題ないのですが…

「実質賃金、戦後最大の●か月連続マイナス!」というニュースが多かったような。。

その通りです。

つまり余暇に使えるお金の量は減っているといえそうです。

そして、その影響は子育て世帯の方がより顕著。

したがって今の若年層にはお金がないといえそうです。

その一方!

パークの入園料は年々上昇しています。

こちらは大人入園料の推移です。

  • 2019年 7,500円
  • 2020年 8,200円
  • 2021年 9,400円(最大時)
  • 2023年 10,900円(最大時)

ここ数年で7,500円→10,900円へとジャンプアップ!

そのため、ディズニーに行きたくても、お金がないから行けないという若年層は一定数いそうです。

ディズニー運営の方針転換→YES

ディズニーの入園者数は、これまで着実に成長を続けてきました。

稼いだお金でどんどん新しいエリアも作っちゃうよ!

そんなディズニーが直面した危機こそが、コロナ禍でした。

2021年3月決算では、営業利益で初の赤字。

それもマイナス460億円の大赤字をたたき出し、一気に経営の難局に入りました。

それから数年間、状況を打破すべく、次の施策などが行われました。

  • 年間パスポートの廃止
  • DPA(有料パス)の導入
  • マップやToday(季節ごとのイベント情報)配布の廃止
  • 入園料・リゾートラインの値上げ
  • アルコールの提供店舗を増やす

入園者を増やす施策から、入園者1人あたりの消費を上げる施策にシフトしていったわけですね。

また、利益を確保するためのコストカット策も行われました。

  • レストランのお皿やスプーンの多くが使い捨てに
  • レストランのメニュー数が大幅に絞られる
  • ショー・パレード・アトモスフィアの縮小

あとこれは完全に私の主観ですが、キャストさんのクオリティが落ちている気がしています。

気のせいかな…。求めすぎなのかな…。

さて、話を戻しまして。

このような様々な策により、入園者数が完全に戻らない中でも、客単価は大幅増

オリエンタルランドIR資料より引用

1人あたり単価は、2019年は11,815円。

対して、2024年は16,644円。

これにより、見事に黒字復帰を果たしました。

2024年3月期には、営業利益は1654億円に到達(過去最大)。

よって、経営戦略は当たっているといえそうです。

少なくとも、短期的に見ればね。

逆を言えば、単価の低いお客さんが減っているということにもなります。

この単価アップ施策により、40歳以上の割合が増えたといえそうです。

少子化が進んでいるだけ?→YES?

39歳以下の絶対数が減ってるんじゃない?

日本では急激な少子高齢化が進んでいますので、もしかしたらそうかも。

そこで、2019年と2023年の日本の人口を調べたところ、次のとおり。

 総人口19~39歳人口40歳以上人口
201912,617 万人2,817 万人22.33%7,821 万人61.99%
202312,435 万人2,730 万人21.95%7,854 万人63.16%
増減-182 万人-87 万人 +34 万人 
出典:総務局人口推計より(2019年10月1日現在および2023年10月1日現在)

確かに、国全体の傾向として、39歳以下が減り、40歳以上が増えています

となると、入園者割合もある程度は比例する方が自然です。

地域別来園者比率→これだ!

ここで気になるデータを1つ。

オリエンタルランドIR資料より引用

これは来園者の地域別割合です。

2019年と2024年を比較すると、首都圏が減り(-7.5pt)、それ以外の地域が増えていることがわかります。

一番増えたのは海外(+3.1pt)。

地域ごとの年齢層は明らかになっていませんが、私はこう思いました。

そうかぁ、ディズニーに行く首都圏の若者が減っているのか…

ん、これって。

単に年パス廃止したからじゃない…?

私は過去に千葉県に住んでおりまして、妻と一緒に3年間年パスホルダーでした。

パークには月に2~3回くらい行ってました。

年パスは確か8万円くらいだったので、

1回あたりの入園料は、8万÷月2.5回=2,666円

1回にパーク内で使うお金は、多くても5千円程度。

ショーだけ観て、ご飯すら食べずに帰る日もあった。

お土産も基本買わない。

つまり単価が低い客。

・・・。

そうか、↑こういう客を駆逐して、単価を上げたわけですね。

なんとなく、自分の中ではいちばん腑に落ちました。

つまり、運営の狙いはシンプルで、

  • 年パス買ってもパーク内でお金を落とさない利益率の低い人(=多くが首都圏の若年層)を除いて、
  • パーク内でお金を使う、利益率の高い人を取り込む。

ということなのかなと思いました。

あぁ、地域別の広告宣伝費データとかあったら見てみたいなぁ…。

結論

仮説が固まったので、まとめに入ります。

若者のディズニー離れ」は事実ではあるものの、ちょっと語弊があると考えます。

  • 若者から離れていったというよりは、
  • 運営が意図的に経済的な壁を設けた

ように思います。

だから「若者のディズニー離れ」の前段に「運営の低単価層離れ」がある。

そのきっかけは、もちろんコロナ(による赤字転落)

サービスを提供して、利益を生み出す。

そんな基本的な仕組みを再構築するにあたって、低単価の客層(多くが首都圏の若者)とは相容れなかっただけなんだと思います。

が、しかし!!

それを差し引いても、近年のディズニーの質の低下には、目に余るものがありました。

冒頭紹介したSNSのご意見↓

  • 最近のディズニー映画の質が低い
  • アトラクションを楽しむなら他がある
  • コスパの良い他の娯楽が増えた
  • パーク内の立ち回りが複雑で慣れた人しか楽しめない

あのね。

こちとら、子どもの頃から親に何度もディズニーランドに連れていってもらって。

楽しい思い出いっぱい作って。

ビデオテープ擦り切れるくらいディズニーの短編アニメーションとか見て。

ディズニーの映画、全部見て育ってきたんですわ。

大人になってからも一緒。

彼女と共通の趣味がディズニーで。

その彼女が妻になって。

一緒に年パス買って。

何度も何度もディズニーに行って。

それから仙台に移り住んで。

子どももディズニー大好きになって。

妻と子どもと、何度も何度もディズニーに行って。

じぃじ・ばぁばとも3世代でディズニーに行くようになって。

そうやって生きてきたんですわ。

ディズニーランド=快楽物質なのよ。

もう、条件反射。

だから、質の低下は悔しい!

地元チームを応援している人の感覚に近いよね。

もっとやれる!!

もっとやれるって!!

でも私は、オリエンタルランドの役員でも株主でもありません。

いち顧客。

だから、これからも、口を出さずに金を出す!!!

現状、散々な言われようですが、大逆襲・大逆転に期待しています!

ではまた!

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