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こんにちは!らいむら先生です。
今回のテーマは神社とお寺のちがい!
日本人は無宗教の人が多く、世界的には珍しい国です。それにもかかわらず、日本には宗教施設である神社やお寺がたくさんあります。
また、クリスマスなどの宗教的行事を、文化的な習慣として受け入れる風土もあります。
年末年始にかけては、次のように多様な宗教行事が連続します。
- クリスマス(キリスト教)
- 除夜の鐘(仏教)
- かがみ餅(神道)
なぜここまで様々な宗教が入り乱れているのか?その謎を解くカギが、神社とお寺の違いにあります。神社とお寺から、日本の文化を紐解いていきましょう!
もくじ
概要
詳しい説明に入る前に、神社とお寺のちがいについて、概要をおさえておきましょう。忙しい人はここだけでOK。
項目 | 神社 | お寺 |
---|---|---|
宗教 | 神道(しんとう) | 仏教 |
考え方 | 自然や祖先を祀る | 悟りを開く |
働く人 | 神主・巫女 | 僧侶・お坊さん |
入り口 | 鳥居 | 山門 |
行うこと | 初詣、節分、七五三など | 葬儀、お彼岸、お盆など |
神社は神道をベースにしていて、入り口の鳥居が特徴です。
お寺は仏教をベースにしていて、入り口の山門が特徴です。
◆祀る(まつる)の意味
- ① 神霊をなぐさめる儀式を行う。
- ② 神としてあがめる、あがめて一定の場所に安置する。
歴史と宗教
ここからは神社とお寺のちがいを詳しくみていきましょう!
まずは日本で神社とお寺が作られるようになった歴史から。神社の方が古くからあって、お寺は仏教とともに海外から広まりました。
神社の起源→神道
神社は「日本誕生神話」である、神道に基づいています。神道は、自然や祖先への信仰から発展したもので、自然や先祖の神々をまつる場所として神社が成立しました。神がこの世界を作り、海や山などの大自然にも神が宿っているという神道・日本神話の考え方は、ギリシャ神話などにも通じるところがありますね。
なんで海や山には神様がいると考えたんだろう?
科学が発展していなかったから、と言われています。
地震、雷、山火事、冷害などが起きた時、現代の私たちにはその原因・メカニズムがわかりますし、対策もとることができます。でも科学知識がなければ、できることは神頼み。祈りを捧げるしかなったんだと思います。
他にも、自分たちの国の誕生の歴史を作り、同じ価値観を共有することで、道徳や法律の代わりになったり、同じ民族として団結・統治しやすくなったり、といったメリットが考えられます。
神道の考え方→神々を祀る
神社は、八百万(やおよろず)の神々を祀っています。神道では、神々は自然のあらゆる存在に宿るとする多神教の考え方で、各神社でそれぞれ特定の神様を祀っています。例↓
- 伊勢神宮→天照大神(あまてらすおおみかみ)
- 出雲大社→大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)
人々は、こういった神々をまつる神社を作って儀式やお祭りを行い、家族や地域社会の安寧・豊作・健康などを祈りました。
お寺の起源→仏教
一方、お寺は仏教を信仰する場所です。仏教はインドに起源をもち、6世紀頃に中国や朝鮮半島を経由して日本に伝来しました。当時の日本の支配者が仏教を積極的に受け入れ、平安時代には多くの寺院が建てられました。これが現在の「お寺」の起源です。仏教は、最初は貴族階級に広まり、平安時代の末から鎌倉時代にかけて、一般庶民にも広がっていきました。
なんで後から一般庶民に広まったの?
「念仏唱えるだけ!」の新しい宗派が主流になったからです!
もともと、仏教の修行はとても大変で、貴族などのお金持ちにしかできませんでした。しかし鎌倉時代には浄土宗などの簡単で一般人向けの宗派が登場したことで、武士や庶民にも一気に広まりました。
仏教の考え方→悟り
仏教のテーマは、人生の苦しみからの解放です。悟りを開くとも言いますね。この状態を目指して、供養・瞑想・念仏・お経を読むといった修行が行われます。仏教では、死後の世界や来世を強調し、故人の供養や転生の概念が重要視されています。
なぜ異なる2つの宗教が両立できたの?
世界では宗教で戦争がいっぱい起きているのに、なぜ日本では2つの宗教が今も両立しているの?
神道と仏教がともに多神教であることが大きいと思います。
神道は、特定の経典や教祖を持たず、多神教で、多様性があります。あとからやってきた仏教も、複数の神をあがめる多神教です。どちらも様々な神がいることを許容できる宗教だったわけですね。
他方、キリスト教やイスラム教のような一神教だと、信じるものはイエス・キリストやムハンマドといった唯一無二の神のみとなりますので、お互いが仲良くするのは難しいのかもしれません。日本でも、江戸時代には、徳川家康らによって、キリスト教を迫害していましたね(禁教令、踏絵、隠れキリシタン、etc)。
神道と仏教に全く争いがなかったわけではありませんが、2つがうまく調和しながら現在に至っています。
儀式と行事
神社の儀式と行事
代表的なものは次のとおりです。
- 初詣: 新年を祝う
- 春祭り: 豊作を祈る
- お盆: 祖先をまつる
- 厄除け祭: 厄払い
これらの儀式は、地域の結束を強める役割も果たしています。祭りの際には、神輿(みこし)を担ぐ、舞を奉納する、太鼓を打ち鳴らすなど、賑やかで活気のある行事が行われます。
お寺の儀式と行事
代表的なものは次のとおりです。
- 花まつり: 仏教の開祖釈迦の誕生を祝う
- お盆: 故人を供養する
- 除夜の鐘: 年末に鐘を鳴らす
- 施餓鬼会: 精進料理を振る舞う
これらの行事は、仏教の教えを実践する機会であり、信者たちにとって重要な修行の一環となっています。
神社とお寺で働く人
働くというとちょっと語弊があるかもしれませんが、神社やお寺で生計を立てている人もいます。
どうやって稼いでいるの?
神社やお寺の収入源は以下のようなものがあります。
◆神社
- お賽銭
- 個人や企業からの寄付・奉納
- お守りやお札の販売
- 結婚式など冠婚葬祭の料金
◆お寺
- 仏教徒(檀家)からの寄付
- お布施(法要や修行後の寄付)
- お守りや仏像の販売
- 法要や葬儀の料金
また、どちらも宗教法人に認定されているため、税金(法人税や固定資産税)の支払いは免除されます。
神社→神主・巫女
神社で働く人は神職と呼ばれ、神主や巫女などが含まれます。神職は、神道の教えを守って祭祀や儀式を執り行い、祭神に仕える役割を担っています。世襲制が一般的であり、特定の家系で代々継承されることが多いです。
お寺→僧侶・お坊さん
お寺で働く人は僧侶と呼ばれ、仏教の教えを広め、修行を積む存在です。日本ではお坊さんという呼び方も一般的です。僧侶は、仏教の経典を学び、瞑想や読経を通じて悟りを追求します。また、葬儀や法事も執り行ったり、一般の信者に対して仏教の教えを説く「説法」を行ったりもします。
まとめ
神社とお寺は、日本の宗教文化の中で独自の役割を果たしてきました。神社とお寺のちがいから、日本の宗教的な多様性と、その背景にある歴史や文化をより深く理解することができます。
お盆や年末年始に家族が集まるタイミング、小さい子から「神社とお寺って何がちがうの?」「なんでお参りするの?」と聞かれたら、ぜひ、ポイントをかいつまんで、日本文化を教えてあげてください!