よくわかる株式・債券・為替【初心者向け】

こんにちは!らいむら先生です。

今回のテーマは株式・債券・為替

株式・債券・為替の基本的な仕組みと、どの商品に投資すべきかについて、投資初心者に向けに解説します。

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株式の仕組みと役割

株式とは

株式とは、企業の所有権の一部を表す証券です。企業は株式を発行することで資金調達がしやすくなります。投資家は株式を購入することで、企業の所有権の一部を得るため、利益の一部を得たり経営に意見したりすることができます。

株式の売買

株式は、証券会社を通じて行います。株式の価格(株価)は、需要と供給、市場の動向、企業の業績などに応じて、日々変動します。

証券会社で売買できるのは、上場企業(株式を証券取引所に公開している企業)の株式のみです。非上場企業の株式は、基本的に取引できません。

非上場企業の例: サントリー、ロッテ、小学館など

非上場にはどんなメリットがあるの?

株主や市場の圧力に縛られないことがメリットです!

株式を発行すると、株主からはすぐに株価を上げるようプレッシャーがかけられます。そうなると経営の自由度が下がり、特に長期的な経営戦略をとることが難しくなってしまいます。

また、上場企業とちがって、財務情報や経営戦略の公開義務が少ないことから、競争優位性を維持しやすいといったメリットもあります。

投資のメリットとリスク

  • メリット: 長期的に高いリターンを期待できます。また、配当金を受け取ることもできます。
  • リスク: 短期的に株価が大きく変動する場合があります。また、倒産した場合、株式は紙切れ同然(ほぼ0円)になってしまいます。

債券の仕組みと役割

債券とは

債券とは、国(政府)や企業が資金調達のために発行する借金の証明書です。投資家は債権の購入によりお金を一定期間貸しつけ、対価として利息を受け取ります。満期が来ると、元本(借りた金額)が返済されます。

国(政府)が発行する債券を国債、企業が発行する債券を社債ともいいます。国債は特に安全性が高いといわれています。

債券の売買

債券は、株式と同様、証券会社を通じて行います。債券の価格は、金利の動向や信用度合に応じて変動します。

金利が上がると債券の価格も変わるってこと?

金利が上がると債券の価格は下がる傾向があります。

金利が上がると、新規に発行する債券の利息を増額できるため、既存の債券に比べお得になります。そのため、既存の債券は需要が減り、価格が下がる傾向があります。

債券のメリットとリスク

  • メリット: 一般的に株式より安全性が高く、収益が安定する。
  • リスク: 発行者の信用や、市場金利により価格が変動することがあります。また、インフレにより実質的な利息収入が減少することもあります。

「インフレにより実質的な利息収入が減少」…!?意味がわからないよう

具体例で説明します!

【例】年利3%、10年満期の債券を購入しました。この債券の年間利息は3万円です。

インフレ=物価上昇が進むと、同じ金額で買える商品の量が減少します。毎年インフレが進むと、毎年もらえる3万円で買える量がだんだん少なくなるため、「実質的な利息収入は減少」しているといえます。

株式では同じようなことにはならないの?

株式はインフレに強い資産といわれています!

定額の利息が支払われる債券と異なり、企業の場合は、インフレで上がったコストを価格に転嫁する等、インフレに伴い収益を増やせる場合があるため、インフレへの耐性は強いです。

為替(かわせ)の仕組みと役割

為替とは

為替とは、異なる通貨の交換のことです。ニュースでよく聞く「1ドル=150円」という言葉は、アメリカドルと日本円の為替レートを指します。

為替で儲けるってどういうこと?

これには大きく2パターンがあります。

  • 通貨の価値変動: 通貨の価値は日々変動しますので、安く買った通貨を高く売ることで利益を得ます。
  • 通貨の利息差: 低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うことで、金利差から利益を得ます。例えば、日本円の金利が低く、アメリカドルの金利が高い場合、円を売ってドルを買うことで、金利差分の利益を得ることができます。

高金利の通貨を買うだけで、金利が得られるの?

もちろん、通貨を手元に置いていても、金利は得られません。買った高金利の通貨で、その国にお金を預ける必要があります。

例えば高金利のドルを買ったなら、ドル建ての預金口座に入れたり、米国株や米国債を買ったりするなど、ドルの金利が得られる状態にしておく必要があります。

為替の売買

証券会社でのFX(外国為替証拠金取引)が一般的ですが、FX取引を専門に行うオンラインサービス等もあります。

FXは、Foreign Exchange(外国為替)の略語です。

為替のメリットとリスク

  • メリット: 24時間取引が可能で、為替の変動を利用して利益を上げるチャンスがあります。
  • リスク: 株式と異なりゼロサムゲームであるため、安定して稼ぎ続けることは難しい傾向があります。

ゼロサムゲーム…!?

ゼロサムゲームとは、全体の利益と損失の合計が常にゼロになることを指します。為替では、為替取引をする全員の利益と損失を合計するとゼロになります。加えて、個人がFX取引をする場合、稼げたかどうかにかかわらず、証券会社などの仲介役にも手数料の支払いが生じるため、安定して稼ぐのは至難の業です。やめておきましょう。

一方で、株式投資はプラスサムゲームと呼ばれています!

結局、何に投資したらいいの? 

株式・債券・為替について学びが深まったところで、じゃあ結局何に投資したらいいの?という内容に踏み込んでいきましょう!

株式を長期で保有する

ここまでを踏まえて、主な金融商品の特徴をまとめました。結論、株式を長期で保有する作戦が、最も期待リターンが高くなります。

資産安全性収益性流動性
預金・貯金×
株式(短期)×
株式(長期)
債券×
為替×
  • 安全性: 元本や利子の支払いが確実かの度合い
  • 収益性: 最大でどのくらいの収益が期待できるかの度合い
  • 流動性: 必要になったときにすぐ換金できるかの度合い

お金を増やしたければ、株式を買って長期運用しましょう!

ここからは、株式購入の注意点を4つあげていきます。

注意1:長期投資

長い期間投資を続けることで、利息が利息を生む複利の効果により、後半の追い上げが大きくなります。また、短期的に損することがあっても、長期的には安定した利益を期待できます。

「長期」ってどれくらいのことを指すの?

最低でも15年以上と考えましょう!

関連:株式投資をするなら絶対に短期投資はやめておいた方がいい理由

注意2:積立投資

一括で投資するのではなく「あらかじめ決まった金額」を「続けて」投資します。積立投資することで、安いときに買えなかったり、高いときにだけ買ってしまったりすることを防げるため、長期的な利益が期待できます。

毎月3,000円とかでもいいの?

むしろそうしてください!15年以上の長期投資が可能な金額は人それぞれです。

注意3:分散投資

複数の株式に分散して投資を行うことで、価格の変動をある程度抑えられ、長期的に安定した利益が期待できます。

複数っていうとどれくらい?

最低でも50社はほしい!

ただし、自分で50社も購入するのは難しいため、次に説明する投資信託を利用しましょう。

投資信託とは?

投資家から資金を集めて、テーマに沿って運用する商品のこと。多少の手数料はかかりますが、以下のメリットがあります。

  • 少額から分散できる: 投資信託であれば、少額からでも100以上の企業に投資ができます。
  • 自動再投資: 配当金や利息を、課税前に自動的に再投資するため、資産を効率的に増やすことができます。
  • 自動調整: 投資信託を構成する企業のバランスが最適になるよう、市場や株価の動きに応じて、構成企業やその割合が定期的に調整されます。めちゃくちゃラクです。
  • 透明性が高い: 定期的に運用状況が開示されています。

例えば、全世界の株式に分散投資する投資信託「eMAXSIs slim 全世界株式」は、約3,000銘柄に分散投資し、手数料はわずか年率0.058%です。

参考: 三菱UFJアセットマネジメント株式会社HP eMAXSIs slim 全世界株式(オール・カントリー)

この投資信託の毎月定額買い付けを設定したら、あとは15年以上待つだけです。

注意4:NISAで購入

株式はNISA口座で購入しましょう。通常、株式の利益には約20%の税金が課されますが、NISA口座であれば非課税になります。

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関連:【初心者向け】新NISAは結局どう使うのがお得なの?

まとめ

株式・債券・為替の基本的な仕組みと、どの商品に投資すべきかについて、投資初心者に向けに解説しました。結論、株式の長期保有が最も期待リターンが高く、加えて長期・積立・分散・NISAの4項目を守ることで、より安定したリターンが期待できます。

長期でお金を預けておくなら、リターンの期待できない銀行預金や保険商品ではなく、増える見込みの高い株式投資を検討してみましょう。

関連:【初心者向け】株式投資の始め方【口座開設の手順】

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参考:金融庁HP 資産形成の基本